原稿用詩

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原稿用詩
Poetry Manuscript

見てきたような嘘が大好き。あの頃のわたしも、今のわたしもほんものだったようです。これは、脚にまとう詩集です。ただし、この詩集の原稿には、たくさんの余白があります。あなたは余白を許しますか?余白に何を書き込みますか?余白を埋めるのは、あなたの歩みとたたずまい。それこそが、あなたのいとしい詩となるのです。原稿用紙のマス目を脱して、ひとり躍り出て、あなたは駆ける、跳ねる、立ち尽くす、愛する。すべらかに、ひっそりと、きりり、しゃんとして。あなたの詩は、どこにでも歩いて行ける。かかと と かかとを合わせて、戦闘待機。
Appropriate world and I trying to be appropriated.It is printed an award-winning poem by 15th Nakahara Chuya Award.Each side shows different poetic world and rhythm with walking-speed.


YUMI FUZUKI
文月悠光

詩人。1991年札幌市生まれ。2010年、詩集『適切な世界の適切ならざる私』(思潮社)で 第15回中原中也賞受賞。詩、エッセイ、書評など執筆業。ナナロク社のホームペー ジ上で詩を連載中。第80回NHK全国学校音楽コンクール課題曲の作詞を担当する。
Her anthology, appropriate world and I trying to be appropriated won one of the honored literally prized in Japan.